09/05/2025
みなさんこんにちは。弁護士の吉田桂公です(のぞみ総合法律事務所パートナー弁護士、MBA(経営修士)、CIA(公認内部監査人)、CFE(公認不正検査士)、認定経営革新等支援機関、日本損害保険代理業協会アドバイザー)。
令和7年4月18日に、生命保険協会「営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の更なる高度化にかかる着眼点」が公表されました。
https://www.seiho.or.jp/info/news/shared/mt-item/20250418_2.pdf
令和6年10月1日~11月15日に実施された「着眼点」に係るフォローアップアンケートの結果や、令和7年2月5日に実施された「お客さま本位推進会議(役員級意見交換会)」で共有された各社の取組みの中で見られた、会員各社の新たな取組みについて、「着眼点」の「参考となる取組例等」に追加されています。
これらの取組例は、生命保険会社の営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理に関するものですが、保険代理店にとっても参考になると思います。
例えば、「より良い企業文化の形成に向けた取組み」として、以下の事例が挙げられています。
・・・・・
①ケーススタディを通じて行動規範を学ぶ教材を提供することで、社員が行動規範を起点に考え、行動できる習慣づくりをサポートする等の取組みが見られた。
②「違和感や気づき」の報告を歓迎する文化を浸透させるため、社員が感じた「違和感や気づき」を経営陣や管理者に報告することの重要性について会社全体で共有する等の取組みが見られた。
・・・・・
上記①について、「ケーススタディを通じて行動規範を学ぶ」ことは、具体的にどういう場合に何に気をつけないといけないか等の腹落ちがしやすくなるため、行動規範を身に付ける上で有用です。
上記②について、現場から「違和感や気づき」が報告されないことで、経営陣が不祥事の存在に気づかないまま放置され、結果、重大な不祥事の発生につながることがあります。現場が感じた「違和感や気づき」を経営陣や管理者に報告することの重要性について会社全体で共有することは重要です。
「教育・研修」では、以下の事例が挙げられています。
・・・・・
③お客さま本位の行動を実践し、お客さまから感謝いただくことができた事例について、営業職員間で話し合う機会を提供する等の取組みが見られた。
・・・・・
このように、「お客さま本位の行動を実践し、お客さまから感謝いただくことができた事例」について、役職員間で対話することは、代理店全体でのサービス品質向上の点で、有益です。そこで出た事例をもとに、顧客本位の業務運営に関する取組方針の策定・改定に繋げることも考えられます。
「人事・報酬(表彰)制度」では、以下の事例が挙げられています。
・・・・・
④営業組織の表彰制度において、地域振興やお客さま本位の業務運営に向けた取組内容に対する評価を実施する等の取組みが見られた。 ・・・・
コンプライアンスは減点主義(ルール違反をしたら評価を下げる)になりがちなところ、「営業組織の表彰制度において、地域振興やお客さま本位の業務運営に向けた取組内容に対する評価を実施する」という加点主義を取り入れることは、現場のモチベーションを高める観点から、重要です。
上記の他にも事例が記載されていますので、是非、参考にしていただければと存じます。