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ニュープリンティング株式会社 印刷業界専門の情報誌を発行する出版社。主な媒体は旬刊プリテックステ? 印刷業界専門の情報誌を発行する出版社。主な媒体は旬刊プリテックステージニュース(毎月3回)、月刊プリテックステージ(月1回)、印刷機材年鑑、印刷ビジネスモデル集。

【ペーパーサミットジャパン2026レポート】初の東京開催盛況に MARKETエリアでは参加各社が紙の魅力を発信全日本印刷工業組合連合会(全印工連)と日本洋紙板紙卸商業組合は、7月24日~25日の2日間、東京都港区の東京都立産業貿易センター ...
31/07/2026

【ペーパーサミットジャパン2026レポート】初の東京開催盛況に MARKETエリアでは参加各社が紙の魅力を発信

全日本印刷工業組合連合会(全印工連)と日本洋紙板紙卸商業組合は、7月24日~25日の2日間、東京都港区の東京都立産業貿易センター 浜松町館で「ペーパーサミットジャパン2026」を開催した。印刷・紙・流通が手を結んだ“紙の総合祭典”。2日間で4,125人が来場した同イベントから、中核エリアである「MARKETエリア」の様子をレポートする。 各社のアイデア商品が集合! MARKETエリア会場レポート MARKETエリアには全国から74団体・93社・105テーブルが集った。紙を用いた多くの商品が並び、来場者を楽しませていた。 株式会社国府印刷社のブースでは、日本文具大賞2026で優秀賞を受賞した「色変わるメモ帳」を販売していた。色変わるメモ帳は、1冊のメモ帳に複数色のメモ用紙が綴じられているのが特徴。表紙を一部透明にすることで用紙の色が見えるようになっており、メモを使って紙をちぎるたびに“表紙の一部の色が変わる”というユニークな仕掛けが施されている。表紙にはワンピースやクリームソーダ、花火などが描かれ、用紙の色の変化によって様々な印象が楽しめる商品となっていた。なお、メモ用紙には印刷工程で発生する余剰紙(色上質紙)を再活用しているため、SDGsやCSR推進にもつながる。 国府印刷社の「色変わるメモ帳」。サンプルを手に取り、実際に色が変わる様子を楽しむ参加者が多く見られた 九秀製本ドットコムの「おてつだいパズル」。絵柄はハンバーガー、ピザ、パフェの3種類 株式会社九秀製本ドットコムは、福岡県に本社を構える製本会社。製本技術を活かしたノートのほか、親子向け商品として「おてつだいパズル」も販売していた。おてつだいパズルは、パズルのピースとして使う紙とパズル台紙がセットになっている。まず、パズルのピースひとつひとつにおてつだいの内容や目標を記入。次に、ピースに記入したおてつだいや目標を達成できたら、ピースを切り取って台紙に貼っていく。すべてのピースを貼り終えると、食べ物のイラストが完成するというもの。目に見える達成感が子どもの心をくすぐり、自ら進んでおてつだいするようにサポートするアイデア商品となっていた。 カードゲームを出展しているブースも多く見られた。デジタルゲームが大きく発展する一方で、紙ならではの魅力を持ったアナログゲームも進化を続けているのだと感じさせる。 株式会社田中紙工は、様々なオリジナルカードゲームを販売。特に参加者の注目を集めていたのが「モヤモヤ言語化カード-キャリア編-」だった。これは「いまの仕事、このままでいい?」というキャリアの迷いを言語化し、次の一歩を踏み出すためのセルフコーチングカード。まず「いまの状態カード」を1枚引き、次に“いまの状態”の原因と思われる「モヤモヤの正体カード」を選ぶ。さらに「動き出しカード」を1枚選び、いまの自分にできそうな一歩を考える。最後に、カードの結果を受け、感じたことを書き留める。「紙だからこそ、自分の考えを整理できる」という魅力を発信していた。 田中紙工の「モヤモヤ言語化カード-キャリア編-」。実際にカードを手に取り考える参加者の姿もあった 知多印刷の「おぼえと」。イベント会場での販売は今回のペーパーサミットが初めてだったそう 知多印刷株式会社は、干支を覚えることができるオリジナルカードゲーム「おぼえと」を販売していた。おぼえとは「同じ色(マーク)または次の干支が描かれたカードを順番に出し合って遊ぶ」というもので、UNOに近いルールのカードゲームとなっている。カード裏面には干支の順番が記載されているため、まだ干支を覚えていない小さな子どもでも楽しめる。大きな文字やよみがな、かわいらしいイラストなど、みんなで遊べる工夫が凝らされていた。また、カードがラミネート加工が施されており、丈夫で長く使える仕様となっている。 また、パッケージや活字などの展示を行っているブースも賑わいを見せていた。 スピックバンスター株式会社の紙の加工品の展示エリアでは、ホワイトダミー(印刷の入っていない白い紙)による作品などが並んでいた。とりわけ注目を集めていたのが、紙でつくった寿司の展示(写真中段)。魚を“加工”して寿司にする、という点に着目し、紙を“加工”してパッケージにすることを表現しているという。展示エリアの作品はすべて「印刷」を用いておらず、紙の色・素材を活かして表現していた。ワークショップエリアではパッケージボックスの組み立て体験を実施していた。また、紙製のガチャガチャ筐体を使った抽選会も開催。筐体は正常に作動するまで何度も試作を重ねたそうで、会場でも存在感を放っていた。 スピックバンスターの展示。寿司下駄やガリなど、細部までこだわってつくられている UMOの「RE:TTER」。「重い」活字で「想い」を贈り、未来につなぐことができる 各種印刷物やホームページのデザイン、ロゴデザイン・CIプランニング、空間デザイン、撮影・取材などを手がけるUMOは、「RE:TTER」の展示ならびに制作受け付けを行っていた。RE:TTERは、名前の「活字」を贈るという商品。注文した活字が額に入った状態で届くようになっており、出産・結婚祝い、誕生日などで活用できる。活字は写真や雑貨と一緒に飾ることができるほか、子どもが大人になり名刺を印刷するとき、実際にその活字を使って活版印刷を行うこともできる。活字に想いを乗せて、未来へつなぐことができるプロジェクトとなっている。 情報交換の場としての機能にも期待 このほか、同時開催のMUDフェアや「紙わざ大賞」の入賞作品展示、ワークショップエリア、トークセッションなど、種々の企画が展開された。 24日には東京都の小池百合子都知事が駆け付け、「デジタル社会ど真ん中にある現代だが、手触りが良くぬくもりがあり、そして作る人・届ける人・使う人をつなげるという“紙の持つ力”は変わらない。この力は今後も必要なものだと思っている」と紙の価値を語った。また「印刷業は東京の活性化に貢献する重要な地場産業。紙にまつわる様々な仕事をしている人たちが一堂に会するこのイベントは、情報や気づきを発信・受信するよい機会になる」として、ペーパーサミットの成功を祈念しつつ挨拶を述べた。 同イベントはこれまで「ペーパーサミット」として大阪で開催されていたもので、東京での開催は今回が初。さらに初日24日は平日であったにも関わらず多くの人が来場しており、“紙好き”の圧倒的な熱量と愛を感じさせるイベントとなった。 挨拶する小池都知事

【印刷業界ニュース・ニュープリネット】全印工連と日本洋紙板紙卸商業組合は7月24・25日、東京で初となる「ペーパーサミットジャパン2026」を開催。全国から多くの企業が集い、様々な商品が並んだ。小池百合子都知事も...

KOMORI 丸山チラーの全株式取得、半導体製造分野への事業領域拡大へ株式会社小森コーポレーションは7月29日開催の取締役会で、丸山チラー株式会社(東京都八王子市)の発行済株式の全てを取得し、同社を完全子会社化するため、株式譲渡契約の締結を...
31/07/2026

KOMORI 丸山チラーの全株式取得、半導体製造分野への事業領域拡大へ

株式会社小森コーポレーションは7月29日開催の取締役会で、丸山チラー株式会社(東京都八王子市)の発行済株式の全てを取得し、同社を完全子会社化するため、株式譲渡契約の締結を決議した。また、同日付で株式譲渡契約を締結した。 丸山チラーは、昭和44年の創業し、半導体製造装置向けチラー(恒温循環装置)の開発・設計・製造・販売・アフターサービスを展開している。高温から超低温にいたる高精度な温度制御技術等、半導体製造分野で高度な専門性と実績を有しており、日本をはじめ、台湾、上海、アメリカ、シンガポールを基点に世界規模で取引を広げている。 小森コーポレーションでは、今回の丸山チラーの完全子会社化により、同社の東京、台湾、上海、アメリカ、シンガポールを基点とする世界規模の顧客基盤を活用し、半導体製造分野への事業領域拡大を図る。 株式取得実行日は2026年10月2日を予定している。

株式会社小森コーポレーションは7月29日開催の取締役会で、丸山チラー株式会社(東京都八王子市)の発行済株式の全

全印工連 令和8年熊本地震で対策本部を設置、安否確認、事業活動への状況を収集全日本印刷工業組合連合会は7月29日、令和8年熊本地震対策本部を設置し、被災組合員への対応を設置した。 熊本地震対策本部は瀬田章弘全印工連会長を本部長に、関係者の安...
31/07/2026

全印工連 令和8年熊本地震で対策本部を設置、安否確認、事業活動への状況を収集

全日本印刷工業組合連合会は7月29日、令和8年熊本地震対策本部を設置し、被災組合員への対応を設置した。 熊本地震対策本部は瀬田章弘全印工連会長を本部長に、関係者の安否や建物、施設、設備およびライフラインの被害状況、業務および事業活動への影響などの状況を確認している。引き続き、被害状況および周辺状況に関する情報収集を継続し、状況の変化に応じて必要な対応を講じるとしている。また、メーカーやベンダーに向けて組合員が保有する被災機器の早期の復旧支援を要請していく。

全日本印刷工業組合連合会は7月29日、令和8年熊本地震対策本部を設置し、被災組合員への対応を設置した。 熊本地

KOMORI 熊本地震の被災機器類の復旧に向けて全社一丸、『地震発生時におけるメンテナンスのポイント』を掲載株式会社小森コーポレーションは同社ホームページ上に、7月28日に発生した令和8年熊本地震で、被災者ならびにユーザーの安全を願うメッセ...
31/07/2026

KOMORI 熊本地震の被災機器類の復旧に向けて全社一丸、『地震発生時におけるメンテナンスのポイント』を掲載

株式会社小森コーポレーションは同社ホームページ上に、7月28日に発生した令和8年熊本地震で、被災者ならびにユーザーの安全を願うメッセージを掲載している。メッセージではユーザーの機器類の保全に向けて、全社一丸で復旧支援活動に取り組んでいることを表明している。 同社では熊本地震発生直後にホームページ上に『地震発生時におけるメンテナンスのポイント』を掲載している。 <サービスサポートに関する問い合わせ先> サービス事業管理部 コンタクトセンター TEL 0570-01-7166

株式会社小森コーポレーションは同社ホームページ上に、7月28日に発生した令和8年熊本地震で、被災者ならびにユー

リコー 「RICOH Innovation Fund」を通じてTelexistenceと資本提携 ロボティクスとAIを活用した自動化ソリューションの創出を加速株式会社リコーは、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)ファンド「RICO...
31/07/2026

リコー 「RICOH Innovation Fund」を通じてTelexistenceと資本提携 ロボティクスとAIを活用した自動化ソリューションの創出を加速

株式会社リコーは、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)ファンド「RICOH Innovation Fund」を通じて、Telexistence株式会社との資本提携契約を締結した。同社は今回の出資を通じて、ロボティクスとAIを活用した自動化ソリューションの社会実装を推進するとともに、人手不足や労働コスト上昇などの社会課題解決に貢献する。また、Telexistenceとの連携を通じて、オープンイノベーションによる新たな事業創出を加速する。なおTelexistenceは、小売・物流業界向けにロボットサービス(RaaS)を提供する、東京大学発のスタートアップ企業。 フィジカルAI領域での新たな価値創出を目指す 小売・物流業界では、人手不足の深刻化や最低賃金の上昇などを背景に、省人化・自動化へのニーズが急速に高まっている。一方で、従来の産業用ロボットは、あらかじめ定義された環境での活用を前提としており、人やモノが絶えず動く店舗や物流現場への適用には課題がある。リコーは、このような社会課題の解決と新たな価値創造を目指し、Telexistenceへの出資を決定した。 Telexistenceは、人の遠隔操作とAIを組み合わせたロボット運用を通じて、実環境でのロボット動作データを蓄積・活用するデータ収集基盤を構築・運用している。この基盤を活かし、主に以下の事業を展開している。 ◆ RaaS(Robot as a Service)事業……コンビニ向け飲料陳列ロボット「TX GHOST」「TX SCARA」を提供。国内大手コンビニエンスストアで実運用されており、月額課金型のサービスモデルを展開している◆モーションデータ事業……ロボットの遠隔操作データを大規模に収集・活用する基盤を構築し、生成AI時代のロボット基盤モデルの開発に必要なデータ整備を推進している。また、ロボット開発からAI開発、データ収集までを一貫して行う垂直統合型の開発体制や、海外拠点を活用したデータ生成能力を強みとしている リコーおよび国内販売会社のリコージャパン株式会社では、フィジカルAI領域での研究開発およびロボット事業の協業検討を進めている。今回の資本提携および初期的な協業の枠組みを通じて、今後Telexistenceとの連携を深めながら、新たな価値創出の可能性を探求する。 リコーは2023年11月に「RICOH Innovation Fund」を設立し、デジタルサービスの会社への変革を加速する取り組みの一環として、BtoBスタートアップとの共創を通じた成長支援に取り組んでいる。今後も、オープンイノベーションを通じた協業・共創を通じて “はたらく” に変革を起こし続けることで、人ならではの創造力の発揮を支え、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。 出資先概要 会社名:Telexistence株式会社(東京都大田区平和島6-1-1 東京流通センター物流ビルA棟 AE3-3)事業内容:小売・物流業界向けに、AIとロボティクスを活用したロボットサービス(RaaS)を提供公式サイト:

【印刷業界ニュース・ニュープリネット】株式会社リコーは、Telexistence株式会社と資本提携した。ロボティクスとAIによる自動化の社会実装を進め、小売・物流業界の人手不足解消に貢献する。ロボットサービス(RaaS)での...

ジャグラ 令和8年熊本地震で危機管理員会立ち上げ、熊本県支部、被災会員への支援開始~会員1社が建物半壊、8月31日まで義援金募る日本グラフィックサービス工業会は7月28日に発生した令和8年熊本地震で、7月29日、原田大輔会長を委員長とする危...
31/07/2026

ジャグラ 令和8年熊本地震で危機管理員会立ち上げ、熊本県支部、被災会員への支援開始~会員1社が建物半壊、8月31日まで義援金募る

日本グラフィックサービス工業会は7月28日に発生した令和8年熊本地震で、7月29日、原田大輔会長を委員長とする危機管理委員会を立ち上げ、7月30日にWebによる会議を開き、被災した会員に対する対応策を決定した。事故見舞金を支給するとともに、7月31日から8月31日まで、熊本県支部への義援金を募る。また、メーカー・ベンダーで構成される賛助会員に対し、会員企業の早期復旧支援を要請した。熊本県支部の今期下期の会費は免除することも決定した。 7月30日時点で、会員の状況は次の通り。 ▽A社(宇城市) 建物半壊、天井落下。運営再開見通したたず。 ▽B社(熊本市) 本棚倒壊、製版機液漏れ ▽C社・D社(熊本市) 共に用紙や物の散乱はあったものの、機材等の被災は無し。いずれも人的被害の報告はない。

日本グラフィックサービス工業会は7月28日に発生した令和8年熊本地震で、7月29日、原田大輔会長を委員長とする

【インタビュー】日本WPA 池上鎌三郎会長 水なし印刷から“環境ソリューションカンパニー集団”へ水なし印刷を通じて環境にやさしく高品質な印刷物の提供を目的とした活動を展開している一般社団法人日本WPA(日本水なし印刷協会)は、6月24日、2...
30/07/2026

【インタビュー】日本WPA 池上鎌三郎会長 水なし印刷から“環境ソリューションカンパニー集団”へ

水なし印刷を通じて環境にやさしく高品質な印刷物の提供を目的とした活動を展開している一般社団法人日本WPA(日本水なし印刷協会)は、6月24日、2026年定期総会&セミナーを開催し、任期満了に伴う役員改選で新会長に池上鎌三郎氏(株式会社ファビオ)を選出した。 WPAのルーツはアメリカにある。アメリカでは1978年の下水規制強化を機に水なし印刷への関心が高まり、1993年、印刷業者らが結集し、水なし印刷の採用を啓蒙するWPA(Waterless Printing Association)が結成された。同団体は水なし印刷実施のトレードマークをつくり、使用基準を明確化。そのトレードマークはのちにウォーターレスマーク(バタフライマーク)へと変更され、環境ラベルと同様に行政や企業、そして印刷業者からマーク取得の気運が高まっていった。次第に日本でも水なし印刷を指定する企業が増加した。そして2001年、JGAS2001で、凸版印刷をはじめとする日本全国のWPA加盟印刷会社約20社が集まり、日本のWPA活動の第一歩を踏み出した。現在は水なし印刷の普及に加え、カーボンフットプリントへの取り組みやPGGソフトの提供など、活動の幅を広げている。 PGG(Printing Goes Green)は、印刷物のライフサイクルで排出される二酸化炭素量を、科学的根拠に基づき正確かつ簡便に計算するソフトウエアのこと。日本WPAでは、今秋、既存のPGGをリニューアルし、新PGGとしてスタートするなど、カーボンオフセット活動の推進と水なし印刷の普及を進めていく。新会長となった池上会長に日本WPAが進める環境にやさしい印刷事業を中心に話を伺った。 日本WPA会長池上鎌三郎氏 会員企業一社ではできないことを組織の力で解決する 一般社団法人日本WPAは、「水なし印刷」を通じて環境にやさしく高品質な印刷物を提供することを目的に、環境保全・事業発展・普及活動に取り組む組織です。スローガン『この印刷物、工程まで美しい』のもと、水なし印刷の推進だけでなく、カーボンオフセット事業、CO2排出量を計算する「PGG」の提供など、水なし印刷を超えた活動を行っています。 事業方針としては、「水なし印刷の価値の向上」と「カーボンオフセットの普及」を通じて会員企業に還元することを大切にしています。印刷市場に水なし印刷とカーボンオフセットを普及・浸透させることで市場からの需要を増やし、会員企業と賛助会員の受注につなげる。同時に会員企業も増やすことを目指しています。これはつまり、会員企業一社一社ではできないことを組織の力で解決しようということであり、それこそがWPAの役割だと感じています。 実際のところ、水なし印刷はまだ広く知られているとはいえません。加えて、一社単体でいくら頑張っても限界があります。具体的には、水なし印刷のロゴマーク(バタフライマーク)の普及を目指し、お客様から「水なし印刷で印刷してほしい」と声が掛かるようになること。その結果として、会員企業の受注増加につながると考えています。特に、来年から時価総額3兆円以上の企業に対して、また1兆円以上の企業については2028年から、製品におけるライフサイクル全体で発生するCO2排出量の可視化(スコープ3)が義務付けられます。まだ大手企業からのスタートであり、中小印刷業には関係ない話のように思えますが、取引先に大手企業がある場合、無視できない問題です。スコープ3が注目されているこのタイミングに、CO2排出量を可視化できるソフト(PGG)の提供は大きく注目される事業になっています。 環境に配慮した取り組みを進めることは、今もハードルの高い仕事です。特に首都圏と地方では関心の度合いに地域格差を感じます。行政の環境対策の推進を担当しているような部署であっても、「コストが掛かる」「入札が出来ない」という理由で断られることはよくあります。環境対応は目に見えない活動であることが、理解を浸透させることの難しさにつながっていると感じます。水なし印刷も同様で、他の印刷方式と比較して誰もが一目でわかるほど品質に差があるわけではありませんし、カーボンオフセットの結果も目に見えるわけではありません。ですから、理解を広く浸透させていくためにも、粘り強く継続していくことが大事だと思っています。 そして、今からスコープ3などへの対応を進めておくことで、数年後に本格的に時代の要請が高まったとき、他社よりもレベル高く環境に配慮した活動を会員企業が提案・提供できる存在になっているということが大切だと思っています。 CO2排出可視化ソフトPGGを刷新 新年度の事業目標として、バタフライマーク掲載数は10%増、新PGG使用会員50社、新PGGになってもカーボンオフセット2,000トンの達成を目指します。取り組み事業としては、水なし印刷の普及だけではありません。カーボンオフセットの普及と啓蒙として「カーボンオフセットセミナー」「ナレッジ共有勉強会」の提供、デジタル印刷機(POD含む)への展開なども行っています。 今秋には既存のPGGをリニューアルし、新PGGがスタートします。リニューアルのポイントは、感覚的に使えるよう操作性が簡略化されている点です。例えば、エアコンや照明など工場内の各装置について平均値があらかじめ登録されているため、簡単に扱えるようになる予定です。工場全体の電気消費量として僅かな部分は平準化し、本当に必要な数字をきちんと出すことで全体を効率化し、導入しやすいソフトとして脱炭素の活動を広く普及させていくことを目指しています。加えて、紙の種類を幅広くするなど改良し、中綴じや無線綴じなど後加工についてもフォローしています。 また、Jクレジットについては、これまで東北の東日本大震災復興支援のためのクレジットを優先的に取り扱ってきましたが、全国各地に会員企業がいることから、地元や目的など各社のニーズに合わせたJクレジットを選べるようにしていきたいと考えています。自社の事業目的に近い、あるいは地元に還元できるなど、身近な社会課題への対応や循環型社会をイメージしやすくなるのではないでしょうか。 会員が事業活動の中でJクレジットにトライしたくなるような仕組みを考えていきたいと思っています。 環境対応は企業の生存戦略になる 今後、環境に対応した取り組みは、単なる社会貢献やイメージアップの域を超えて「企業の生存戦略」に変化すると予想されます。サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量(スコープ3)の削減が顧客から強く求められるようになることで、印刷会社が環境対策を怠ることは失注の直接的なリスクにつながる可能性があるからです。そこで日本WPAは会員企業に対して、単なる印刷事業者から顧客(発注元)の環境課題を解決するパートナーになることを提唱しています。「水なし印刷+カーボンオフセット」=「環境に配慮した印刷ソリューション」です。会員企業がお客様にとっての「環境ソリューションカンパニー」となり、競合他社と強力な差別化を図ることができるよう取り組んでいきたいと思っております。 現在の印刷業界は、元気のない話題ばかりが目立ちます。こういう時代こそ、組織としていかに儲けるか、いかに他社と差別化できるかという企業戦略を会員に還元していきたいと思っています。日本WPAの会員企業は、環境対応策を中心とした提案ができ、PGGを活用して明確な数値を提示できることから、リーディングカンパニーになりやすい立場にあると信じています。これらは一社の頑張りだけでは実現できない、日本WPAという組織があるからこそ達成できている事業です。その組織の力を活用し、時代に応じた活動を推進していくべきだと思っています。 スコープ3の義務化も、大手企業から徐々に広がり、数年後に地方へニーズが及ぶというのがこれまでの流れです。しかし、その準備だけはしておく。ニーズが来たとき、日本WPAの会員企業であればすぐにでも対応できるようにしておくということこそが重要だと思っています。「カーボンオフセット」や「水なし印刷」の認知度はまだ低く、顧客先へ浸透させ注目されるようにしなければなりません。小規模事業者にとって伝えるツールをつくることは大変なため、日本WPAではカーボンオフセットやCO2削減に関するチラシやパンフレットを用意しており、会員であれば誰でも使えるようになっています。 発注者から「環境対応にしたいから水なし印刷で刷りたい」という指名を増やすことが日本WPAの使命でもあると感じており、そうした声が増えることが一番うれしい成果です。環境印刷=WPAになれば、次のステップへと移る段階になるのではないでしょうか。工場見学会やセミナーを通じて水なし印刷が持つ多くのメリットを伝え、バタフライマークとカーボンオフセットを広めていく。その結果、会員企業が他社と差別化できる総合的な“環境印刷”を提供する集団を目指していきたいと考えています。 ▶日本WPAホームページは こちら ―出典:プリテックステージニュース 2026年7月15日号【暑中特集号】

【印刷業界ニュース・ニュープリネット】日本WPAでは、今秋、既存のPGGをリニューアルし、新PGGとしてスタートするなど、カーボンオフセット活動の推進と水なし印刷の普及を進めていく。新会長となった池上会長に、日本...

【パーソナライズ印刷特集】コニカミノルタ クラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」・マーケティングソリューション「AccurioDX」でパーソナライズ印刷を支援 パーソナライズ印刷DMで来場率20%達成公開中 ▶特設...
30/07/2026

【パーソナライズ印刷特集】コニカミノルタ クラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」・マーケティングソリューション「AccurioDX」でパーソナライズ印刷を支援 パーソナライズ印刷DMで来場率20%達成

公開中 ▶特設ページはこちら◀ コニカミノルタジャパン株式会社は、パーソナライズ印刷に対応するクラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」や紙マーケティングソリューション「AccurioDX」を展開している。同社プロフェッショナルプリント事業部の内田剛統括部長と白井杏奈氏は、顧客一人ひとりに個別最適化した情報を届けるパーソナライズ印刷の価値や、印刷会社がバリアブル印刷を導入することで得られる業容拡大の可能性について語った。 「買い切り・使い切り」から脱却クラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」 バリアブル印刷は、名刺やナンバリング、宛名印刷など幅広い用途で活用されている。しかしこれまでのバリアブルソリューションには、大きな課題があった。 左から内田統括部長と白井氏 「バリアブルのソリューションは、年賀状の時期など特定の期間しか稼働しないことが多いのに、お客様は買い切りで高額な投資が必要でした。さらに保守費用もかかるし、バージョンアップのたびに買い直せばコストがかさんでしまう。仕事量に見合わない投資になりがちだったんです」(内田氏) このような課題を解消するのが、コニカミノルタジャパンが提案するクラウド型バリアブルソリューション「Variable Studio」である。 PCへのインストールが不要で、WindowsでもMacでも使用可能。インターネット環境さえあればOSに縛られず、1契約で2台まで同時接続できる。さらに、年賀状シーズンだけ使いたいといったスポット契約にも対応しており、必要な時だけ利用できる柔軟性が大きな特徴となっている。 データベース入力から面付け出力まで一連の作業をシンプルな操作で完結でき、常に最新版の機能が使えるのもクラウド型ならではのメリット。モリサワ・ヒラギノフォントが標準搭載で、現在450書体以上を利用できるほか、プロ用UDフォントも自由に使用できる。 「特にユーザーから評価いただいているのは、個別編集の細かさです。例えば、宛名を2行にしたいといった細かいニーズにも感覚的な操作で対応できる。誰でも作業できるので、属人化業務からの脱却にもつながります」(白井氏) セキュリティ面でも、パスワードの複雑化、不正ログイン防止、データや通信の暗号化など万全の対策を講じており、個人情報を扱うバリアブル印刷でも安心して利用できる体制が整えられている。 面付け・印刷・検品まで一貫サポートAccurioシリーズとのシームレスな連携 Variable Studioは、デジタル印刷システム「Accurioシリーズ」との連携により、さらに強力なソリューションとなる。 「Variable Studio」で作成したデータは、作業環境やニーズに応じて「Essential」と「Premium」の2種類で構成されるワークフロー支援ソフト「AccurioPro Flux」で面付けし、リアルタイム比較に必要な照合データの作成及び可変データ領域の設定が可能。出力工程では、デジタル印刷システム「AccurioPress」に装着できるインテリジェントクオリティオプティマイザー「IQ-601」を活用することで、色・濃度・見当位置の調整など、専門知識と人手を要する作業を自動化できる。これにより、人的ミスや廃棄、やり直しの抑制につながり、作業の質・量の両面を支援する。 AccurioPress C14010S さらに、「IQ-601」で読み取った画像を解析して画像不良を検知する紙面検査ユニット「AI-101」を組み合わせることで、検品作業まで自動化が可能。加えて、印刷管理情報(CSVファイル)をインポートして印刷中にリアルタイムで比較検査を行う紙面検査アップグレード「UK-312」を追加することで、印刷物の照合精度をさらに高められる。不一致が検出された場合は自動停止し、不良品の排出も可能となっている。 「データ作成・面付け・印刷・検品まで、コニカミノルタジャパンは一貫してサポートできます。バリアブル印刷を使ったことがない方でも、難しい部分はシステムや機械でカバーしますので、運用のハードルを大幅に下げられます。バリアブル印刷に慣れている方には、さらなる高付加価値化を目指していただけます」(内田氏) AccurioPro Flux Premiumのワークフロー 野村不動産の事例に見る「パーソナライズDM」の可能性来場率20%を達成 パーソナライズ印刷の効果を示す事例として、野村不動産株式会社との取り組みが挙げられた。 野村不動産が手がける職住一体の大型賃貸レジデンス「TOMORE(トモア)品川中延」のプロモーションにおいて、コニカミノルタが提供する紙マーケティングソリューション「AccurioDX(アキュリオ ディーエックス)」を活用したパーソナライズDMが採用された。AccurioDXは、パーソナライズ印刷技術を活用した紙マーケティングソリューションであり、個別最適化した紙販促物の企画・制作から分析まで一気通貫で実行できるサービス。かつては高コストで実現困難だった細かな顧客セグメントへのDMが、デジタル技術と印刷を掛け合わせることで現実のものとなっている。 「DMとは対象者全員に同じ内容を送るもの」という従来のイメージを覆し、顧客一人ひとりの属性や興味関心に応じて細かくパーソナライズされたDMを作成。5つの訴求軸と10パターンのデザインを使い分け、受け取った人の氏名はもちろん、最寄り駅からのアクセス方法、DMの文面のトーンまで個別に最適化した。 「今回のDMは単なるお知らせではなく、『インビテーション(招待状)』というイメージで作成しました」と白井氏は語る。これにより、受け取った人が「自分宛てに届いたもの」として特別感を抱ける点も特徴の一つとなっている。さらに個別の二次元コードを付与することで、「誰がいつDMを見たか」という効果測定も可能にした。 こうしたパーソナライズの取り組みにより、DMを持参しての来場率20%という高い成果を達成した。 全日本DM大賞銅賞を受賞したDM施策 デジタル施策がマーケティングの主流となるなか、あえて紙のDMというアナログ施策に取り組み、高い成果を上げた事例もある。コニカミノルタジャパンが自社で実施したセミナー告知施策では、障がい者雇用を担う企業の特例子会社をターゲットに、視認性の高いA4サイズのDMを送付。申込み用と閲覧用のQRコードを宛先ごとにパーソナライズし、デジタルだけではリーチしにくい層との接点創出を図った。 この施策では、553通のDM発送に対して83件の申し込みを獲得。一方、約4万通を配信したメールマガジン経由の申し込みは50件にとどまり、申込率ではDMがメルマガ比150倍という高い成果を記録した。この実績が評価され、「第39回全日本DM大賞」で同社として初となる銅賞を受賞している。 メールマガジンは多くの企業が日常的に配信しており、受け手側では情報が埋もれやすい。一方で紙のDMは、住所情報さえあれば確実に届けることができ、企業内で回覧される可能性もある。さらに、机上や掲示板などに一定期間残ることで再接触が生まれやすく、送付直後だけでなく数日後にも反応が発生しやすい点が特徴となっている。 今回のDM施策では、障がい者雇用に関するセミナー集客を目的に、特例子会社の代表者や人事担当者に向けて訴求内容を設計。申込み用QRコードだけでなく記事閲覧用QRコードも個別に付与し、受け手ごとの行動を把握できるようにしたことで、申し込みに至らなかった層も含めた反応分析と後続施策への活用を可能にしている。 こうした仕組みを支えたのが、クラウド型バリアブル印刷ソフト「Variable Studio」だ。宛名などの可変要素を効率的に作成できるだけでなく、受け手ごとに異なるQRコードや訴求要素を組み合わせた設計にも対応しやすく、紙DMのパーソナライズ施策を現実的な運用レベルに引き下げる役割を果たした。 全日本DM大賞銅賞を受賞したDM 全日本DM大賞の表彰状 紙のDMは、印刷費や制作工数がかかる一方で、従来は効果測定が難しいという課題がある。しかし、QRコードを活用することで「誰がアクセスしたか」「どの反応が申し込みにつながったか」といった可視化が進み、デジタル施策のように定量的に評価できるようになってきている。今回の受賞事例は、紙の販促物が単なるアナログ手段ではなく、パーソナライズとデータ活用を組み合わせることで成果を生み出す有力なマーケティング施策になり得ることを示した。 パーソナライズ印刷が向いているのはどんな業種・商材か 「郵便代や紙代などのコストが上がっている今だからこそ、無駄のないパーソナライズが重要です。量を絞ってもQRコードによる効果測定を活用すれば、確かな販促効果が得られる。ボリュームは小さくなっても単価は上がります」(内田氏) パーソナライズDMは、一度の判断では購入を決めない高額商材で特に効果を発揮する。不動産や自動車などは顧客を継続的にフォローし続けることが重要であり、パーソナライズされたDMが信頼感・特別感を醸成し、購買につながりやすい。高級家具、宝石、楽器、金融商品なども同様だ。 コスト面でもメリットは大きい。郵便代や紙代などの運用コストが上昇している今、必要な相手に必要な情報だけを届けるパーソナライズDMは無駄を省き、環境にも対応する。成果が積み重なれば、信頼度や知名度の向上にもつながっていく。 内田氏は「パーソナライズ印刷を活用した提案を、依頼者からではなく印刷会社の側から積極的に行っていけるといいなと思っています。企画まで受け持ち、顧客とインタラクティブに関わっていける存在になれると、印刷会社としての価値がさらに高まるはずです」と語る。さらに「まだ知らない方にもその効果を知ってほしいですし、パーソナライズ印刷にはまだまだ大きな可能性があります」と続けた。 バリアブル印刷で業容拡大・業容転換を後押し バリアブル印刷は、「手間がかかる」「ハードルが高い」といったイメージを持たれやすい。宛名だけでなく紙面全体をパーソナライズするとなれば、なおさらそう感じる人も多い。そうした中で内田氏は、「メーカーとして、使いやすく、利益を得られ、安心して取り組める環境を整える。パーソナライズ印刷には価値があり、効果があるということを広く周知していきたい。業容拡大・業容転換、そして、これまでできなかった付加価値の高い仕事のお手伝いをしていく」と語った。さらに、「バリアブル印刷システムは費用回収のハードルが高いと感じていた方も多いと思うが、Variable Studioはサブスクで利用できるため『まずは使ってみる』ことができる。ぜひ一度試してほしい」と訴えた。 白井氏は「バリアブル印刷の費用対効果を改めて考えてほしい。思っている以上に手間はかかりません。他社がやらない仕事にこそ利益があると思います」と締めくくった。 コニカミノルタジャパンは、ソフトウェアからハードウェア、サービスまで一貫したサポート体制で、印刷会社の挑戦を後押しする。 企業情報 コニカミノルタジャパン株式会社 本社:東京都港区芝浦1-1-1 BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 10F HP:

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ラクスル MBOで非上場化後初の「事業戦略発表会」を開催 売上拡大・コスト最適化・資金支援を統合した「中小企業の課題解決プラットフォーム」構築へ、金融事業「ラクスルバンク」や「ラクスルホームページ」「営業BPO」を拡充ラクスル株式会社は7月...
30/07/2026

ラクスル MBOで非上場化後初の「事業戦略発表会」を開催 売上拡大・コスト最適化・資金支援を統合した「中小企業の課題解決プラットフォーム」構築へ、金融事業「ラクスルバンク」や「ラクスルホームページ」「営業BPO」を拡充

ラクスル株式会社は7月30日、港区の麻布台オフィスにて「ラクスルグループ事業戦略発表会」を開催した。同社代表取締役社長 グループCEOの永見世央氏、上級執行役員グループCRO兼ノバセル株式会社代表取締役社長の田部正樹氏、ラクスルバンク株式会社代表取締役CEO兼ラクスル株式会社上級執行役員グループCFOの杉山賢氏が登壇し、マネジメント・バイアウト(MBO)実施の背景と今後のグループ経営方針、新規事業やサービス拡充の詳細を発表した。同社は中小企業の経営課題を解決するため、これまで展開してきた売上拡大・コスト最適化領域に加え、金融領域を強化し、3領域を一体で提供する「中小企業の課題解決プラットフォーム」を構築する。 (左から)グループCRO兼ノバセル株式会社代表取締役社長田部氏、グループCEO永見世央氏、ラクスルバンク株式会社代表取締役CEO兼ラクスル株式会社上級執行役員グループCFO杉山氏 売上拡大・コスト最適化・資金支援の3領域を統合 ラクスルは、日本企業の多くを占める中小企業が人手不足や物価上昇、デジタル化の進展といった急激な環境変化に直面している現状を受け、個別の業務支援に留まらない経営全体のサポート体制を敷く。約48万社の顧客基盤を背景に、売上拡大・コスト最適化・資金支援といった3領域を企業の成長フェーズに応じて連携させる。 売上拡大:印刷・広告サービスに加え、ホームページ制作や営業BPO、AI活用サービスを通じて新規顧客の獲得や販路拡大を支援する。 コスト最適化:印刷ECや購買EC、梱包資材、オフィス用品などの提供を通じて調達コストの低減と業務効率化を推進する。 資金支援:金融領域を新たな柱に据える。銀行サービスや、成長投資を支える金融サービスを拡充し、企業の資金基盤を支援。 MBOによる中長期視点での投資体制を確立 同社は2025年にMBOを発表し、2026年5月に非上場化した。今回の経営判断は、短期的な業績変動に左右されることなく、サービス間の連携や新規事業への継続的な投資を中長期的な視点で遂行することを目的としている。 同社が2026年2月に実施した「中小企業の経営課題に関する実態調査」では、89.6%の企業が営業活動の仕組み化に課題を抱え、58.3%が資金繰りに不安を感じていることが判明した。こうした複合的な課題に対し、同社は事業・サービスを横断的に機能させることで、中小企業にとって不可欠な「経営インフラ」としての価値を創出する。 MBO実施の背景や今後のグループ方針について語る永見氏 中小企業を支援するサービス「ラクスルホームページ」「営業BPO」「ラクスルバンク」を拡充 同社は、印刷・集客事業を通じて蓄積した取引データと顧客網を強みに、独自の事業基盤を強化する。戦略の具体策として、「ラクスルホームページ」「ラクスルバンク」「営業BPO」といった3つのサービス拡充を公表。これらのサービスを一つのプラットフォームとしてつなぎ、中小企業の持続的な成長を支援する体制を強固なものにする。 中小企業向けホームページ・ランディングページ(LP)関連サービス「ラクスルホームページ」 同社は、ホームページ作成サービス「ペライチ」を「ラクスルホームページ」に加え、自分で簡単に作成できる「DIY」、AIで効率よく制作する「AIサポート」、制作から運用までを外部に委託する「制作代行(丸投げ)」の3つの提供形態を新たにをラインアップした。 同サービスは、オフラインとオンラインをシームレスにつなぐ販促・集客支援サービスとして提供価値を高める。同社が推進する「売上拡大」「コスト最適化」「資金支援」を一体で提供する中小企業の課題解決プラットフォームにおいて、売上拡大領域の機能をさらに強化する。 販促全体の最適化を目指す実態調査に基づくサービス展開 同社が2026年6月に実施した「中小企業におけるホームページに関する実態調査」では、従業員2〜100名の企業の85.9%がホームページを保有する一方で、39.7%が効果を実感できず、50.0%が更新できていない実態が明らかになった。さらに、66.8%が「制作から集客まで1社にまとめて任せたい」、60.9%が「印刷と同じ会社に依頼できるとメリットがある」と回答している。 8月1日からプロによる制作代行と月額制集客支援を開始 「運用までを丸投げしたい」というニーズに応えるため、8月1日から新たなサービスの提供を開始する。AIが自動生成したページをプロのデザイナーが仕上げる高品質なページ制作と、月額5,500円から依頼できる集客・販促支援サービスをラインアップに加える。 製作例 ラクスルホームページサービスサイトURL: 中小企業向け金融プラットフォーム「ラクスルバンク」 ラクスルの100%出資子会社であるラクスルバンク株式会社は、中小企業の資金調達・決済・請求管理を一体で支援する金融プラットフォーム「ラクスルバンク」を通じて、「融資」「法人カード」「請求書発行」の3サービスを順次提供する。同サービス群により、中小企業の資金繰り改善とバックオフィス業務の効率化を後押しし、経営者が本業に集中できる環境を構築する。 デジタル化の遅れによる機会損失と金融課題の解決 中小企業の経営において、資金繰りやバックオフィス業務の手間とコストは本業を妨げる大きな要因となっている。同社が実施した「中小企業の金融課題調査」では、年商1億円未満の企業の56.1%が法人カードを保有していないか使用しておらず、76.9%が請求書業務を紙やExcelで対応している実態が明らかになった。 また、資金調達の必要性を感じる企業の61.1%が、融資の実行遅れによって大型取引や設備投資などの重要な事業機会を逃した経験を持つ。同社は、これらの「融資」「経費精算」「請求管理」といった課題をワンストップで解決し、中小企業が本業に集中できる環境を構築するため、今回新たに3サービスの提供に向けて検討を開始する。 融資・決済・請求管理を支援する3つの新サービス 「融資」サービス オンラインで完結する新たな資金調達の選択肢として、売掛金(前払い)および買掛金(後払い)の双方に対応した柔軟な商品を企画検討する。従来の対面手続きや多量な書類提出を不要とし、機動的な事業投資を支援する。 「法人カード」 三井住友トラストクラブと提携し、「ラクスル ダイナース コーポレートカード」を提供する。最長約3ヶ月後(最長87日)の支払いを採用することで、キャッシュフローの安定化を図る。 「請求書発行サービス」 請求書の作成から送付、入金データの自動照合、売掛金管理までを一元化する。月額料金を抑え、ポイント還元の仕組みを導入することで、実質負担なしでのクラウド化を実現し、経理業務の工数削減と売掛金のリアルタイムな可視化を可能にする。 ラクスルバンク サービスサイトURL: AIと実務代行を組み合わせた「営業BPO」 ラクスルは、印刷事業で確立した「テクノロジー×人」のビジネスモデルを中小企業の経営支援に展開し、AIと実務代行を組み合わせた営業BPOサービスを提供する。同社はSaaSツールの提供に留まらず、営業や集客、Web運用などの実行フェーズまでを丸ごと請け負うことで、中小企業の売上創出を支える経営インフラの構築を目指す。 テクノロジーと人の力で営業課題を解決 ラクスルは、印刷業界においてテクノロジーで多重下請け構造を改革し、現場の生産性向上や品質管理には人が深く介在する手法で業界を変えてきた。この知見を中小企業の経営課題解決に応用する。同社の調査では、中小企業の89.6%が「営業を仕組み化できていない」と回答し、85.0%が「社外の専門相談相手が十分にいない」と感じている。これらの課題に対し、同社はアポイント代行とSaaSを組み合わせたソリューションを提供し、企業の営業基盤を強化する。 SaaSからBPaaSへの転換と実行代行の価値 AI時代の到来により、従来の労働集約型だったBPOは、AIが制作・コール・運用の大部分を担うスケール可能な事業構造へと変化した。ラクスルはこの変化を捉え、ソフトウェアを提供するSaaSから、実行までを供与するBPaaS(Business Process as a Service、実行ごと提供)へと支援の形を転換する。 中小企業においてはITツールを導入しても使いこなせる人材が不足している現実があるため、同社はツールの提供で終わるのではなく、成果に直結する実行代行までを担う。AIの成果を中小企業に届ける最短ルートとして、営業領域における実務支援の価値を最大化する。 柔軟な導入形態による具体的な活用成果 同サービスは、成果報酬型や少量発注が可能な仕組みを採用しており、企業の状況に応じたフレキシブルな利用ができる。導入事例として、AI SaaSを展開する企業ではローンチ直後で営業担当者の雇用前であったが、同サービスにより毎月一定量のアポイントを獲得した。リスクを抑えた成果報酬型により、少ない数から開始して徐々に稼働を増やす運用を実現している。また、新規営業の経験がなかった革製品製造企業では、ラクスルのBPOに月3件の少量発注から開始した。アポイントから受注に至る流れを可視化したことで、自社でのテレポア営業実施の検討に繋げるなど、具体的な成果を確認している。 3年後に目指す姿:中小企業の「経営インフラ」へ ラクスルは今回の戦略発表で3年後の目標数値も掲げた。顧客基盤を現在の約48万社から100万社まで拡大し、流通総額(GMV)は1,500億円を目指す。また、HP・広告・印刷といった複数サービスをクロスで利用する顧客比率を50%以上、金融サービスの利用顧客数を50万社とする目標を設定した。金融・販促・調達をシームレスに繋ぐことで、1,500億円規模の経済圏構築を目指す方針だ。 同社がこうした構想を描けるのは、48万社との取引を通じて蓄積してきた購買データという独自資産があるからだという。銀行は商流を持たず、SaaS企業は金融機能を持たない中、ラクスルはこの購買データを起点に「金融」「集客・HP構築」「営業BPO」を一つの循環として繋ぐことができる。生まれた利益を再び販促へ再投資し、中小企業の売上向上に還元するというサイクルを描く。 「RAKSUL ID」を軸に、BtoBで前例のない経済圏を構築 同社が見据える将来像の中核にあるのが、単一IDで全事業を横断利用できる「RAKSUL ID」構想だ。BtoC領域ではPayPayやAmazon、楽天などがすでにID一つでEC・金融・保険・通信を繋ぐ経済圏を実現しているが、BtoB領域でこうした仕組みに本格的に取り組む企業はまだ存在しないという。ラクスルはこの未開拓領域に挑む。「RAKSUL ID」はひとつで、総務・購買・経理財務・マーケティング・営業といった企業活動のあらゆる機能に接続できる環境を目指す。今後は情報システムや税務法務、人事労務といった領域への展開も検討していくという。 同社は印刷だけにとどまらず、中小企業の経営そのものに変革をもたらす「経営インフラ」としての立ち位置を目指していく。

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RMGT サマーショー 2026を開催 「Green Printing Evolution ―“選ばれる”ための環境戦略」 経営・労働・地球の3つの「環境」をキーワードにセミナーと最新技術のソリューションを実演リョービMHIグラフィックテク...
30/07/2026

RMGT サマーショー 2026を開催 「Green Printing Evolution ―“選ばれる”ための環境戦略」 経営・労働・地球の3つの「環境」をキーワードにセミナーと最新技術のソリューションを実演

リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社(RMGT)は、7月23日と24日の2日間、東京・北区豊島の東京ショールームで「RMGT サマーショー2026」を開催した。2日間で92社、152名が来場した。テーマは「Green Printing Evolution ―“選ばれる”ための環境戦略」。経営・労働・地球の3つの「環境」をキーワードに生産性向上や省力化、環境負荷低減につながる最新技術とソリューションを紹介した。 環境対応のためのセミナーを開催 サマーショー会場の第1ショールームでは、印刷資機材メーカー10社が「印刷資機材メーカーが取り組む環境対応」をテーマに出展した。DICグラフィックス、富士フイルムグラフィックソリューションズ、ニクニ、コスモテック、光陽化学工業、T&K TOKA、コダック、ニッカ、東洋インキ、SCREEN GPジャパンが環境配慮型の製品・サービスを紹介するとともに、各社が15分のミニセミナーを開催した。 またメインセミナーでは、太平紙業の田中裕之代表取締役社長が「環境対応紙の深化とビジネスチャンス」を演題に、山梨県甲府市の株式会社少國民社の依田訓彦代表取締役社長とRMGTマーケティング部の臺野優子氏が「印刷会社に求められる環境対応/電力集計ソフト“Power Data Logger”」を演題に講演。最後にRMGT機械設計課の元泉徹宗氏が「RMGTの実力―設計者が明かす技術革新と環境戦略」を説明した。 環境セミナー 生産性向上と環境負荷低減の両立を提案 第2ショールームのデモンストレーションでは、経営・労働・地球環境の三つの視点から印刷現場の課題解決を実現するRMGT970シリーズを実演した。「菊全判5色オフセット印刷機 RMGT970ST-5+CC+SLD+PQS-D(LED-UV機)」では、自動運転機能「スマートアシストプリンティング」における2つのモードを活用した3ジョブの連続印刷とジョブ切り替えを含めた効率的な生産工程を紹介した。また「菊全判4色片面両面兼用オフセット印刷機 RMGT 970PF-4 + PQS-D(油性機)」では、封筒と冊子本文の2ジョブを環境対応用紙による高速両面印刷で省電力化と高生産性を実演。印刷現場の生産性向上と省力化、環境負荷低減に貢献する製品・ソリューションの開発と情報発信が大きな反響を集めた。 970PF-4の環境印刷で省電力と高生産性を実演 970ST-5は3ジョブを自動運転

【印刷業界ニュース・ニュープリネット】リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社は「RMGTサマーショー2026」を開催。環境戦略をテーマに、経営・労働・地球の3視点から最新技術を披露。RMGT970の実演やセミナーを通.....

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飯田橋2-8/5
Chiyoda-ku, Tokyo
102-0072

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