ワタナベ技術製作所

ワタナベ技術製作所 電子機器を設計するエンジニアと学生、電子工作を行う方に向けたコラム?

「生きてますか?」「はい。生きてます。」前回の投稿から2か月。大分時間が空いてしまいました。その間、何をしていたのかというと、主にZigHIVE-001のバージョンアップの準備をしていました。本日、ようやく周辺のドキュメントの準備が整い、ア...
05/03/2015

「生きてますか?」

「はい。生きてます。」

前回の投稿から2か月。大分時間が空いてしまいました。

その間、何をしていたのかというと、
主にZigHIVE-001のバージョンアップの準備をしていました。

本日、ようやく周辺のドキュメントの準備が整い、
アナウンスが出来る状態にまで漕ぎつけました。

今回はVer.1.0.0からVer.1.0.1への更新となります。

Ver.1.0.1の最大の特徴は、
ユーザーが作成したWEBアプリを、
使えるようになったことです。

WEBアプリの開発については、
HPにZigHIVE-001の専用APIに関する情報や
APIサンプルアプリを使用した、
開発チュートリアルを掲載していますので、
詳しくはそちらをご覧ください。

また、Ver.1.0.1のリリースに合わせて
ZigHIVE-001のネットワーク版の提供も開始しました。

ネットワーク版は月極めでのリース商品となります。
また、ネットワーク版は接続するLANが
インターネットに接続していなければなりません。
※使える機能は通常版と全く同じです。

他にも今回のアップデートには
HTTP周辺の高速化や、バグ修正などが含まれています。
詳しくはHP(サポートページ)を参照ください。

ZigHIVE-001を既にご使用になっている方は、
是非Ver.1.0.1にアップデートして、
WEBアプリの開発に挑戦してみてください。
※アップデートはサポートページの手順で実施してください。
※今後の出荷分についてはVer.1.0.1での出荷となります。

これでまた投稿の方も再開できる…かな?

画像はチュートリアル用のサンプルアプリ
(子機モニタ画面とグラフモニタ画面)
スクリプトとCSSの場所を指定するコンフィグレータ画面

http://wsolar-lab.net/
http://zigdev.wsolar-lab.net/

新年あけましておめでとうございます。新年最初の投稿はどうしようかと悩みながら、昨年の投稿を見直してみて、気付いたことがひとつ。「あれ?ハードの話しかしてないじゃん。」と言うわけで、新年一発目はソフトっぽい事を書いてみようかと思います。※長文...
05/01/2015

新年あけましておめでとうございます。

新年最初の投稿はどうしようかと悩みながら、
昨年の投稿を見直してみて、気付いたことがひとつ。

「あれ?ハードの話しかしてないじゃん。」

と言うわけで、新年一発目は
ソフトっぽい事を書いてみようかと思います。
※長文です。時間が有る時にどうぞ

私が初めてプログラミング言語に接したのは15才の頃。
コンピュータはマイクロチップ社の
8ビットマイコンPIC16F84でした。
MS-DOSで動く開発環境で、言語は専用のアセンブリ。

仕様書も日本語のものが無いため、
辞書を片手に仕様書を読みながら、
サンプルコードの動作を一行ずつ追って、
数値を変更すると動作がどうなるか等を試しながら
簡単なプログラムを組んだり・・・

まぁ、このようなプロセスは、
新しい言語を勉強するときとまったく同じですね。
ただ、当時はコンピュータがどのように動いているのかを、
よく理解していなかったため、
ある程度のプログラムが書けるようになるまで、
ものすごく時間がかかったのを覚えています。

その後、C言語を勉強して、
MATLABというものの存在を知った時には、
「これはチートか?」と思ったものでした。

まぁ、前置きはこの位にして、重要なのはここから。

プログラミング言語の習得過程をまとめると
以下の1~4の繰り返しで
積み上げていくものと言えると思います。

1.文法を理解して覚える
2.サンプルプログラムの動きを確認する
3.サンプルプログラムを変更してみる
4.勉強したことで簡単なプログラムを作ってみる

この習得過程は一見正しいように見えますが、
実は、この習得プロセスで言語を学ぶと、
学問として学ぶ場合や、趣味で学ぶ場合は良いですが、
仕事で使う場合に、大きな問題が発生します。

上のようなプロセスで習得していくと、使う命令文が同じでも、
大文字小文字の使い方、括弧の位置、インデントの付け方が
人によって違うという状況になります。

学生の方は「そんな些細な事」と思われるかもしれませんが、
実はこの状況はプロジェクト遂行に大きな障害になります。

その理由は、自分と違う書き方をしている
コードを読んでみると、すぐに分かると思います。
「読みにくいなぁ・・・」とか
「なんでこんな書き方してるんだ?」とか
「ここに小文字使うなよ」
というようなある種不快な感情が出てきます。

それほどに自分が慣れていない書式で書かれたコードは
受け入れがたいという事です。

会社の仕事では、一人がプログラムを組む
という状況はまずありません。実働は一人だとしても、
プロジェクトには必ず複数人が関わります。
場合によっては他社の人と共同で行うという事もあります。

複数人でコードを共有する必要がある場合、
記述スタイルが統一されていないと、
全員が不快な思いをしながら仕事をすることになります。
この状況は歓迎すべきものではありません。

ここまでは書式の話ですが、実は書式以上に
厄介な問題が起きることもあります。

高級言語では一つの文に割り当てられる機能が大きいために、
記述方法によって文法としては正しく見えても、
内部的におかしな動作になって、
全体のパフォーマンスを低下させたり、
バグの原因になったりします。

皆さんも経験が有るかもしれませんが、
コンパイルも通って、
文法も使ってる値も正しい(様に見える)のに、
正しい結果が得られないという状態ほど
辛いデバッグ作業は有りません。

そういった状況を回避するために、プログラミング言語には
コーディング規約、スタイルガイドというものがあります。
さらに、このスタイルガイドに沿った記述がなされているかを
確認するチェッカープログラム(リントツール)もあります。

今では多くの工業系の学校で、情報系の学科でなくとも
情報処理の授業が必修となっていると聞きますが、
コーディング規約やスタイルまで
指導している学校は少ないのではないでしょうか。

ソフトウェアのエンジニアとして就職を希望する場合、
会社によっては、プログラムの提出を求められることが有ります。
その場合、担当者はプログラムの内容以上に、
コメントの記述や、一貫性のあるスタイルで記述しているか如何か。
プログラムの内容にコーディング規約で制限されているような
記述が無いかをチェックしているという事が有るようです。

なので、将来仕事で使えるように、
プログラミング言語を勉強中という方は、
ある程度文法も覚えて、コードが書けるようになったら
5番目のプロセスを付け加えることをお勧めします。

1.文法を理解して覚える
2.サンプルプログラムの動きを確認する
3.サンプルプログラムを変更してみる
4.勉強したことで簡単なプログラムを作ってみる
5.自作のプログラムをスタイルガイドに合わせて書き直す

仕事の現場では、ソースコードでの納品だったりすると
コーディングスタイルが顧客から指定される場合があります。
また、社内に規則が有ったりしますので、
その場合には、それらの指定に従う事になります。

ただ、習得の段階からコーディング規約というものが有るという
認識で訓練した場合と、そうでない場合とでは、
前者の方が、指定に従ったコーディングに対する理解が早く、
また、言語の仕様に起因する問題を避けて作業するので
デバッグ困難なバグが入り込むリスクも低くなります。

現場で実務に当たっている方は、
「何を今更当然の事を?」と思ったかもしれません。

年末に旧友と会う機会が有りました。
彼は第一線で活躍するプログラマーですが、
彼が言うには、工業系の学校から人が来ても、
グループでのプログラミング経験が乏しくて、
新人の教育にはかなり苦労するとの事でした。
そんな話を延々と愚痴っていました。

そんな事もあって、今回はグループでの
プログラミングの基本中の基本である
コーディングスタイルについて書いてみました。

私の友人のようなケースが
希なケースで有ればいいのですが…。

写真は手近にあったコーディングスタイルガイド。
ハードウェアのエンジニアだった私が
コーディングスタイルというものの重要性を
意識し始めるきっかけになった本です。

当時はFPGAの設計がメインの仕事でしたので、
RTL設計スタイルガイドをVHDL編とVerilog HDL編の
2冊を自腹で購入しました。
ちなみにFPGAはコーディングスタイルによって
性能が大きく変わってしまう場合が有るので、設計者は
コーディングでどのような回路になるのかを
ある程度予測できる必要が有ります。

※現在この書籍はSTARCから購入は出来ないようですが、
 新版が培風館からSTARC監修で出ているようです。
 Amazonからも購入できるようですね。

プログラミング言語のコーディング規約やスタイルガイドは
検索で簡単に見つける事が出来ます。
言語によっては複数見つかる場合もありますが、
その場合は、どのような団体が発行に関わっているかや
書籍になっているかどうかという事などから
判断して使うのが良いかと思います。

2015年、皆さんが能動的で創造的な、
充実した一年を過ごされることを祈っています。

【発売記念キャンペーン終了のお知らせ】現在、ワタナベ技術製作所では、ZigHIVE-001発売記念キャンペーンとして特別価格(4800円 OFF)でご案内させて頂いておりますが、このキャンペーンは12月31日をもちまして終了となります。20...
24/12/2014

【発売記念キャンペーン終了のお知らせ】

現在、ワタナベ技術製作所では、
ZigHIVE-001発売記念キャンペーンとして
特別価格(4800円 OFF)でご案内させて頂いておりますが、
このキャンペーンは12月31日をもちまして終了となります。

2015年1月1日以降のご注文は通常価格となります。

また、本キャンペーンは注文数が指定数に達した場合
期日を待たずに終了となります。

新規・追加購入を検討されている皆さんは
お急ぎください。

http://www.wsolar-lab.net

12/12/2014

カメラテストを兼ねて
デモ動画を撮影してみました。

ZigHIVE-001のM2Mペアリング機能を使って
コントローラ側の2軸ジョイスティック入力で、
アクチュエータ側のサーボモータをコントロールしている様子です。
同時にiPad2でジョイスティック入力をグラフ表示しています。

TWE-Lite DIPのファームウェアは
標準のTWE-Liteアプリケーション(Ver1.6.5)です。

デモに使用した設定は
論理IDを、アクチュエータ側を1、コントローラ側を2に設定。
ともにMode3(連続通電32fpsモード)で動作、
アクチュエータ側はPWM周波数を50Hz(サーボ仕様)に設定。
PWM出力反転(5Vパルス生成のため)

ハードウェアの設定は、
コントローラ側はAATT基板を使用して、
サーボ仕様のPWM波形に合わせてジョイスティック入力の
レンジとオフセットを調整しています。
アクチュエータ側は、安定化電源からの5Vを
サーボの電源として使用。

設定には5分とかからず、さくっと動きました。
32fpsなので反応も悪くない。

ただ、動いてはいるけれども、
正確な角度指定などは期待できない。
もともと精度が出せるサーボでないことに加えて、
レンジ調整の関係で2deg/digitまで角度分解能が落ちている。

角度出しが必要な場合は、
FWの書き換えとそれなりのサーボモータが必要になります。
取りあえず動けばいいという人向けの構成ですね。

正確な角度出しが出来ないにしても、
複数個のサーボ制御が同時に無線で簡単に
出来てしまうというのは結構ですね。

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頭痛の原因は?Maker Fair Tokyo 2014から帰った翌朝、後頭部に眩暈がする程の頭痛。一瞬、あぁ厄介な風邪でももらっちゃったかなぁ・・・大学卒業してから風邪にかかることなんて無かったのになぁ・・・などと考えつつ、掛かりつけの病...
05/12/2014

頭痛の原因は?

Maker Fair Tokyo 2014から帰った翌朝、
後頭部に眩暈がする程の頭痛。

一瞬、あぁ厄介な風邪でももらっちゃったかなぁ・・・
大学卒業してから風邪にかかることなんて無かったのになぁ・・・
などと考えつつ、掛かりつけの病院へ。

しかし、
「特に悪いところはなさそう、経過を見ましょう」と言われ、
痛み止めだけを処方してもらって帰ってきました。

その後は、ほとんど効かない痛み止めを飲みながら頭痛と格闘。
暫くすると、痛みが上顎の右奥あたりに移動してきたので
これはもしや、と思いつつ歯科医院へ。

医者先生が口内を見るやいなや、
「こりゃ親知らずだね。すぐ抜きましょ。」
頭痛もあっさり収まってしまいました。
原因は「親知らず」でした。

「親知らず」は英語でWisdom toothと言います。
もともとは「分別が付く年齢になった頃に生える歯」
という意味のようですが、アメリカで勉強していた頃に講師が、
「親知らずを抜くと、それだけ賢さが減るんだぞ」
「4本抜いたら、人間はいったいどうなるんだ?」
みたいな寒いジョークを言っていた事をふと思い出しました。

私が頭痛に悶絶ている間も、世の中は進んでいきます。
MFT2014の前に作成を依頼していた
内部実験用の試作基板(写真)も手元に到着。

この基板は、TWE-Liteの標準アプリ用の
入出力電圧の調整基板です。
DATT(デジタル用:左)とAATT(アナログ用:右)

概要はこんな感じ。
共通:昇圧レギュレータ MEMSセンサー用の5V電源
DATT(デジタル用):デジタルレベル変換 3V->5V
AATT(アナログ用):アナログレンジ調整 5V->2V(2ch調整可)
※TWE-Liteの標準はADC入力が0~2Vなのでレンジ調整が必要

これでかなり子機開発が楽になるのではないかと期待。

この基板を実装したのは、親知らずを抜いたその日でした。
どうやら、半田付けをするだけの賢さは、
まだ残されていたようですね(笑)

ちなみにこのデバイスは、現段階でHPにも情報は出していません。
もし、デバイスの詳細が知りたいという人がいたら
[email protected]
まで気軽にご連絡くださいね。

Maker Faire Tokyo 2014(11/23-24)を見学してきました。見学に行ったのは2日目の午後からでしたが、お客さんは老若男女、国籍を問わずといった様子のすごい人出でした。会場内の様子は17時頃のものです。当日は18時迄の...
25/11/2014

Maker Faire Tokyo 2014(11/23-24)を見学してきました。

見学に行ったのは2日目の午後からでしたが、
お客さんは老若男女、国籍を問わずといった様子の
すごい人出でした。

会場内の様子は17時頃のものです。
当日は18時迄の展示だったのですが、
閉会間近でもなお、足並み衰えずといった感じ。

展示内容は、「これはどうなんだろう?」というものから
「これはすごいな!」と思うものまで。
まさに「ものづくり」のお祭りという感じ、
電子工作関係が半分くらいで、
クラフトやハンドメイドなどの展示があと半分
といった印象でしょうか。

電子工作の展示のなかには、TOCOSのワイヤレスエンジンと
ArduinoやRasberryPi等のボードを組み合わせた
展示なんかもありましたね。

Maker Faire Tokyo 2014のスポンサーでもあるTOCOSのブースでは
TWE-Liteの基本動作を行うデモと、
TWE-Liteの応用として猫の動きをツイートしたり、
運動しないと開かない食器棚のデモが行われていました。

来年は私も何か出してみようかな。
あなたも何かアイディアが有ったら
ものづくりのお祭、Maker Faireへの
出展を検討してみてはいかがでしょうか。

16/11/2014

後輩「今からの変更で間に合いますかね?」
私 「どうだろうね、先方に聞いてみるしかないね。」

このような会話は、実際の業務では
しばしば見受けられるやり取りかもしれません。

勤めていた会社はファブレス企業(工場を持たない会社のこと)で、
新規製品の回路設計は自社で行い、そこから先の工程、
基板設計、基板製造、部品実装は
全て外注で行っていました。

後輩は、初めて回路図の線引きをして、
設計会社に基板設計を依頼して、
検図データが仕上がりました。

データのレビューが終わって、修正箇所が出たけれど、
何がOKで、何がNGなのかの判断基準が
イマイチ分かってないので、
先方にどう説明すればいいか分からない。
という事で、アドバイスを求めてきました。

基板の設計に関しては
様々なチェックポイントが有ります。

信号配線が通るスルーホールの数
流れる電流に対して十分な配線太さが有るか。
ICへの電源供給のパスコンの配置は適切か
グランドの総面積が十分かどうか
リターンパスが短くなるように配線されているか、
リターンパスが少数のスルーホールに集中していないか

等々の基本的なポイントを、ざっくり説明して、
書籍を何冊か紹介し、あとは
社内のデータベースにある
過去の基板を参考にするよう伝えました。

そして最後に後輩が言ったのです。
「今からの変更で間に合いますかね?」

私は、ハッとしました。

当時の私は、基板の設計に関する注意点を
後輩に教えることは出来ましたが、
その作業工数をすぐに見積もれなかったのです。

そして同時に、基板のレイアウト設計自体を
やったことが無いという事に
改めて気付かされた瞬間でした。

そのことがあってから、私は休日を利用して、
基板設計の講習会に出かけました。
そのことがきっかけで、自分で基板を作る
といった事を始める事にもなりました。

日々、業務をこなされているエンジニアの皆さん、
皆さんが外部に委託している仕事について、
どのような工程を経て手元に届くか、
どのくらい把握していますか?

もしかしたら、身近なところにスキルアップの
チャンスが有るのかもしれません。

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外部機器を使用してZigHIVE-001を既存のWiFiネットワークに接続する方法について記載した技術資料をホームページにアップロードしました。資料中では、外部機器としてLAN-WiFi変換機、Buffalo WLI-UTX-AG300を使...
10/11/2014

外部機器を使用してZigHIVE-001を既存の
WiFiネットワークに接続する方法について記載した
技術資料をホームページにアップロードしました。

資料中では、外部機器としてLAN-WiFi変換機、
Buffalo WLI-UTX-AG300を使用した例で解説しています。

写真はWiFiで動作しているZigHIVE-001と、
構成をシンプルにする為に作成した電源分配器です。

http://www.wsolar-lab.net/

ワタナベ技術製作所のZigHIVE-001をTOCOS社の公式ホームページにてTWE-Liteの採用事例紹介として掲載して頂きました。http://tocos-wireless.com/jp/casestudies/Watanabe/ind...
05/11/2014

ワタナベ技術製作所のZigHIVE-001を

TOCOS社の公式ホームページにて
TWE-Liteの採用事例紹介として掲載して頂きました。

http://tocos-wireless.com/jp/casestudies/Watanabe/index.html

『ZigHIVE-001:アドバンスド ワイヤレスセンサーネットワーク ソリューション』にTWE-Liteを採用していただきました。

02/11/2014

今回はかなり長くなってしまったので、
時間の有る時にゆっくり読んでください。

新人:「先輩、ローズってなんすか?」
先輩:「EUの環境汚染に配慮する指令のことだよ。」
先輩:「鉛も有害物質だから、EU向けは鉛フリーなんだ。」
新人:「さすがヨーロッパ、環境保護の最先端ですね。」
先輩:「めんどくさい事この上ないけどな。」

※RoHSの読みは会社によって違う様で、
 ローズ、ロース、ロハスと様々です。

このやり取りの内容、
私は長い間、正しいと信じていました。

しかし有ることをきっかけに
これに疑問を持ち始めました。

そもそもRoHS指令(現在はCEマーキングに統合)とは
いったい何でしょうか?

2006年7月1日以降にヨーロッパ圏に上市する
電気電子製品に以下の6物質の使用を
原則禁止するというものです。

・鉛 ・水銀 ・カドミウム ・六価クロム
・ポリ臭化ビフェニール(PBB)
・ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)

RoHS指令はWEEE指令と対になるもので、
WEEE指令は現在流通する電気電子製品が
環境汚染の原因になることを防ぐ目的、
対して、RoHS指令はこれから市場に出回る製品に
人体または環境に有害な物質が使用されるのを
未然に防ぐことを目的としています。

※WEEE指令とは、
リサイクルシステムの構築で電気電子製品の不法処理によって
自然環境が汚染されることを防ぐことを目的に制定された指令。

RoHS指令には適応除外というものが設定されていて、
上記の6物質を使用する以外に代替策が無い場合に、
規定値以下の含有量で有れば許容されるというものです。

例えばガラスには鉛が含まれるし、
蛍光灯には水銀が使用されているといった具合です。

私がこの指令が掲げる環境保護の理念に
疑問の目を向けるきっかけとなったのが
バックライトにLEDを使用した液晶パネルの登場と
2011年に行われたRoHS指令の改正でした。

私はRoHS指令の改正は日本の液晶パネルメーカーにとって
追い風になるだろうと考えていました。なぜなら、
バックライトにLEDを使用した液晶が登場した以上、
液晶のバックライトに蛍光管(CCFL)を使用するのは
もはや代替策が無い技術ではなくなったからです。

2011年の改正当時、
環境保護の理念から特殊用途のCCFL/EEFLについて記述した、
適応除外項目(AnnexⅢ)に、ある程度の段階的収束が
盛り込まれるのではないかと予想していましたが、
出てきたものは、水銀の含有量に制限が加えられたものの
「2011/12/31以降も継続使用可能」というものでした。
※2014/5/20の更新でも該当項目への更新は有りません。
※産業用の監視・制御装置目的では2024/7/21の期日があります。

では、なぜ代替策が有るにも関わらず
適応除外に指定されるのでしょうか。

私は、RoHS指令には別の思惑が有るのではないかと考えています。
このあたりはブログ等で様々な憶測が飛び交っていますが、

私も一つの仮説を立ててみたいと思います。

冒頭の先輩と新人のやり取りの最後、
「めんどくさい事この上ないけどな。」
このセリフが意図する事は、
対応にはコストがかかるという事です。

現在では、ほとんどの電子部品メーカは
その部品のRoHSに関するデータを持っていますが、
どうしてもデータが手に入らない場合、
自社または外注でX線解析を行って有害物質の含有量を調べる
といったことも行わなければなりません。

さらに、ヨーロッパ圏に上市するには、
製品の安全等の適合性を示す
CEマーキング(RoHSもこの枠組みに含まれる)
を取得しなければなりません。

CEマーキングのためのEC適合宣言には
電気製品であればRoHSの他にEMC試験、
製品に関する各種資料の作成といった
さまざまな調査や準備をしなければなりません。

これらの調査にかかる費用、人件費は
イニシャル費用として製品に添加されるので、
ヨーロッパ圏には極端に安いものが製品として
出回ることが出来ないという事になります。

少し前に「100円ショップが外国人観光客に大人気」
というニュースが有りました。

日本の100円ショップは、安さもさることながら、
品揃えも豊富で、ありとあらゆる商品が扱われています。

アメリカにも「1$Shop」というのが有りますが、
品質や、品揃えは日本の100円ショップ程ではない印象です。

インタビューの中でヨーロッパからの観光客が
「自分の国にはこういう店は無い」と答えていました。

日本では、100円ショップのような店が全国的に好調です。
しかし、海外に目を向けてみると
ヨーロッパ圏への展開は出来ていない様です。

事実として、100円ショップ大手のダイソーは、
北米、中米、アジア、東南アジア、
オセアニア、中東に展開していますが、
ヨーロッパには一店舗もありません。

ヨーロッパは言うまでもなく巨大な市場です。
そこに展開していないという事実は
100円ショップのビジネスモデル自体が
ヨーロッパでは成立しないという事だと思います。

私はその一因にCEマーキングの枠組みが有ると考えています。

つまりRoHS指令を含むCEの枠組みには二つの顔があり、
それぞれ以下のようなものではないでしょうか。

表:「環境や人の生活に悪影響を及ぼす危険性のある機器の規制」
裏:「ヨーロッパ経済に不安定化をもたらす要因を水際で防ぐ」

ここでの経済の不安定化要因とは、
発展途上国等から、極端に廉価な製品が
流入することによって発生する
強力なデフレーション圧力です。

ここで再び液晶パネルについて考えてみると、
LEDバックライトのパネルの登場は
消費者の選択肢が増えることで、競争が生まれて
液晶パネルの価格を下げる一因となりました。
実際、現在も液晶パネルの価格は続落傾向です。

しかし、それはあくまでも経済活動、競争の上での
価格下落ですので、CEの枠組みが問題にしている
(と私が考えている)ものとは全く性質の異なるものです。

CEマーキングの枠組みが問題にしているものは
現行で平均価格15ユーロのタオルが有ったとして、
そこに1ユーロでそこそこの品質のタオルが入ってきたら
消費者は後者に飛びつきます。

そうなったときに既存のタオルを作っていた会社は
徐々に景気が悪くなり、廃業・撤退を余儀なくされます。
そして、タオルを製造する技術もまた急速に失われていきます。

つまり、CEの裏の顔とはヨーロッパに有る産業を守り、
同時に技術を守る役割も担っているという事になります。

日本には残念ながらCEのような枠組みは存在しません。
そのため発展途上国からの強力なデフレ圧力に
長い間景気が低迷しています。
※日本にはJ-MossというRoHS指令のうわべだけを真似た
 劣化コピーのようなものはあります。

このような枠組みの必要性が議論されるたびに、
「技術の進歩を妨げる規制だ」と
アレルギーのように喚き散らす人々がいる様です。

外的な要因の為に会社が倒産して、技術自体が失われれば、
進歩もへったくれもないというのに...

CEのような枠組みが今の日本にこそ必要なのではないでしょうか。
その枠組みが、第三国で製造されたような商品を、
日本の市場から追い出し、
そしてそれが、長い間続いている日本の
不景気を解消する妙手になるかもしれないと
私は密かに考えているのです。

ここまで読んでくれた皆さんありがとう。
色々書いている内に長くなってしまいました。

会社で働く技術者に馴染みのある「鉛フリー」の話題から
RoHS指令‐CEマーキング、そして経済について考えてみました。

これを書くきっかけとなったのは、
本文中にも出てきた100円ショップの話題でした。
その中で100円ショップを
「新たなクールジャパン」と評していました。

日本に住む個人として、この批評に微かな怒りを覚えました。

「技術立国日本」を掲げて法律や教育制度が整備されました。

その数十年後の姿として、
第三国製の商品ばかりを扱う100円ショップが
クールジャパンで良いのでしょうか?

みなさんはどのように思いますか?

29/10/2014

「慣れてください。」

入社1年目、当時私は、
先輩のこの言葉にいたく傷ついたのを覚えています。

はじめて会社の仕事として設計して作った基板、
作業室で、その基板に部品を手実装をしているときの事でした。

工具を取りに来た先輩が、
ふと気付いた様子で私に言いました。

「どうしてチップ抵抗の足を片方づつはんだ付けしてるの?」

当時はチップ抵抗やチップセラミックコンデンサが
1608(1.6㎜x0.8㎜)サイズから1005(1.0㎜x0.5㎜)サイズに
徐々に置き換わり、1005が主流になり始めた頃でした。

はんだ鏝に多めにはんだを乗せて1608や1005のチップ抵抗の
両足を同時にはんだ付けするテクニックが有ります。

入社当時の私のはんだ付けの経験はDIP品のみ。
チップ抵抗のサイズ表記すら知らない状態でした。

会社には2日間の新人向けの技術研修が設定されていて、
そこでチップ抵抗やQFP部品(IC部品の形状の一つ)のはんだ付け、
各種の工作機材の使い方等のテクニックを学びました。

そして、その後は即実践という感じでした。

両足付けのテクニックもその研修で学んだのですが、
当時の私は、なかなかうまく基板に付けることが出来なくて、
両足付けではなく、ピンセットでつまみながら
片足づつはんだ付けしていたのです。

先輩に何かアドバイスがもらえないものかと思い
「なかなか両足付けに慣れなくて。」と答えると、先輩は
ただ一言だけ「慣れてください。」と言って
作業室を出て行きました。

私は無性に恥ずかしくなり、
同時に悔しさもこみ上げてきました。

「高校生でも出来るような事がどうして出来ないんだ?」
と言われたような気がしたのです。

その日は気落ちして、残業をせずに帰宅しましたが、
次の日には、何が何でもマスターしてやると
意気込んでいました。

今なら、先輩の意図は私が思ったようなことではないと解ります。
実際このテクニックは他人にアドバイスなんて
出来るような物ではないのです。
まさに「慣れる」しかない。

あなたも会社の先輩にアドバイスを求めて、
冷たいあしらわれ方をされたら、それはもしかすると
「慣れ」が必要なテクニックかもしれません。

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最近めっきり寒くなってきました。これからはんだ付け作業には厳しい季節がやってきますね。鉛フリーでの作業はなおさらですね。寒い日は、冷えた基板をドライヤーでちょっとだけ温めてやると多少作業効率がよくなりますよ。静電気には要注意ですけどね。写真...
27/10/2014

最近めっきり寒くなってきました。

これからはんだ付け作業には厳しい季節がやってきますね。
鉛フリーでの作業はなおさらですね。
寒い日は、冷えた基板をドライヤーでちょっとだけ温めてやると
多少作業効率がよくなりますよ。静電気には要注意ですけどね。

写真はZigHIVEの1次試作基板。
試作は実装費をケチったので、全部手実装でした。
これを実装していた時期も冬でした。

製品版はもちろん機械実装ですよ。

北海道では雪が降り、
宮城の蔵王山も今日、初冠雪だそうです。

頑張って行きましょう。
冬には負けないぞ!!

住所

Ogawara-Machi Shibata-gun, Miyagi
989-1753

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